工作機械の生産性を低下させる原因として、最も悪影響を及ぼすものが「浮上油」です。
浮上油を適切に処理しないと、機械の作業効率を下げてしまうだけでなく、最悪の場合には機械の故障につながってしまうかもしれません。
こうした事態を発生させないためには、浮上油を処理するための「浮上油回収装置」を導入するのが効果的です。
今回は、浮上油が工作機械に及ぼす問題点と、浮上油回収装置を導入する必要性について解説します。
「工作機械に発生する浮上油をどうにかしたい」とお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
そもそも浮上油とはどのようなものなのでしょうか。
浮上油は、工作機械を動かす時に発生する油のことで、潤滑油や不水溶性切削油、作動油、防錆油、グリース、こうした不要な油を総称したものです。
潤滑油の工作機械を稼働した時に発生する油は、工作機械からクーラントタンクに流れ落ちてしまいます。
この油は水よりも軽いため、クーラントタンクの水面に漂い、結果として浮上油が生成されるのです。
浮上油がクーラント液に浸入することで、液が腐敗し、その結果嫌気性のバクテリアが増殖します。
このバクテリアは、硫化ガスを発生させるため、工場に悪臭が漂う原因になってしまうのです。
この悪臭は、衣服に染み着くとなかなか落とせないため、未然に防止しておく必要があります。
浮上油には、微細なスラッジが含まれています。
このスラッジが原因になって、ノズルを詰まらせてしまうことがあります。
ノズルが詰まってしまうと、工場の生産性が低下してしまい、結果として利益の損失につながってしまいます。
生産性の高い状態を維持するためにも、浮上油を回収して、こうした事態を未然に防ぐことが重要なのです。
オイルミストは、工場内のモヤ発生の原因になったり、床や壁面を汚したりと工場の環境を悪くするだけでなく、目の疾患を引き起こす可能性もあり、さまざまな被害の原因となるものです。
そのため、多くの工場では、万全なオイルミスト対策を施していることでしょう。
しかし、いざ浮上油を確認してみると、クーラントタンクの液面が浮上油で埋め尽くされているといったことも珍しくありません。
生産性の低下だけでなく、工場で働く人の健康被害にもつながってしまうリスクがあるので、浮上油はしっかりと回収しておかなければいけません。
オイルミストの発生により、機械がべたついたり、作業不良が発生したりする場合があります。
このような状態では、作業の効率が大幅に低下してしまいます。
機械の状態を最良なまま保ち、生産性を高めるためにも、浮上油を処理することが大切なのです。
浮上油の発生は、切削液や洗浄液の寿命を短縮させてしまいます。
また、寿命が短くなればなるほど、より頻繁にこれらの液体を交換しなければいけなくなってしまいます。
そして、交換頻度が高くなれば、その分のコストもかさんでしまうため、余計な出費につながってしまうでしょう。
こうした浮上油による問題を発生させないためにも、「浮上油回収装置」を導入する必要があるのです。
それでは、浮上油回収装置を導入することで、具体的にはどのような効果を期待できるのでしょうか。
ここからは、浮上油回収装置を導入する必要性について解説していきます。
・悪臭の解決
悪臭の原因となるバクテリアを取り除くために、腐敗したクーラント液を入れ替える方法もありますが、これだと莫大な手間と費用がかかってしまいます。
一方で、浮上油回収装置を導入すれば、浮上油がクーラント液に浸入しても、素早くそれらを回収してくれます。
そうすることでクーラント液が腐敗せず、バクテリアが増殖しにくい環境を作れるので、悪臭の根本的な解決につながるのです。
・機械の「チョコ停」の防止
「クーラントタンクにつないだろ過装置が頻繁に停止する」
このようなことはありませんか。
いわゆる機械の「チョコ停」を引き起こす原因は、ほとんどの場合、浮上油やスラッジがフィルターを詰まらせてしまうことです。
こうした問題は、浮上油とスラッジを同時回収できる装置を導入することで、抜本的な解決につながります。
生産性を上げるためだけでなく、フィルター掃除の手間を軽くするためにも、ぜひ回収装置を活用してみましょう。
浮上油とスラッジを同時回収できるのが、こちらの「SV-アルファ」です。
非常に性能の高い機械なので、ぜひ導入を検討してみてください。
SV-アルファをご検討中の方はこちら!
https://www.izumisangyo.co.jp/sv-alpha/
・産廃処理費用(廃液の処理コスト)の削減
近年、産業廃棄物の廃棄や処理にかかるコストが上昇傾向にあります。
こうしたコストが上昇することは、余計な出費につながってしまうため、利益を最大限有効活用するためにも、廃棄コストを削減する必要があるのです。
そこで、浮上油回収装置を導入すれば、クーラント液の腐敗を抑えられるため、ロングライフ化を実現できます。
その結果、全体的な廃棄量を抑えられるため、廃棄コストの削減に貢献してくれるのです。
・「浮上油が取り切れない」の解決
クーラントタンクの清掃で、沈殿した浮上油やスラッジの回収に、頭を悩ませている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
こうした清掃作業は、作業員の労働負担につながってしまいますよね。
そこで、回収装置を導入すれば、浮上油を確実に回収できるだけでなく、作業員の負担軽減にも効果があります。
機械・作業員両方の生産性を向上させるためにも、浮上油回収装置を活用することが有効なのです。
SV-アルファに関するお問い合わせは和泉産業株式会社までお気軽にどうぞ