工作機械で安定した生産を続けるためには、切削液(クーラント)の管理が欠かせません。しかし、クーラントタンクの底には、加工中に発生する切粉の微粒子や摩耗粉、油脂成分が沈殿し、スラッジとして徐々に蓄積していきます。このスラッジをそのまま放置すると、生産計画を揺るがす重大なトラブルを招くことがあります。
まず、スラッジが冷却・潤滑経路を塞ぐことで、流体の流れが悪化し、設備の冷却性能や潤滑性能が低下します。スラッジは研磨剤のように働き、ポンプのインペラやシール部、配管、バルブなどの摩耗を早めます。圧送能力が低下すれば、クーラントが適切に供給されず、最悪の場合は故障につながり、生産ラインが突然停止する可能性があります。いわゆる“チョコ停”や“ドカ停”を引き起こす大きな要因です。
実際に、センタースルーの詰まりが原因でスピンドル(主軸)が破損し、4日間ラインが止まった例もあります。1日あたり20万円の生産ロスに加え、スピンドルやベアリングの修理費として約180万円がかかり、総額260万円以上の損失が発生しました。場合によっては主軸交換で500万円以上の費用が発生するケースもあるほどです。
品質面への影響も無視できません。スラッジが混入し不純物が増えたクーラントでは、加工面の仕上がりにムラが出やすくなり、精度低下や不良発生につながります。また、冷却経路が詰まることで温度管理が難しくなり、熱膨張による加工精度の乱れや工具寿命の低下を招くため、さらなるコスト増加を引き起こします。
さらに、スラッジが多くなるとクーラント自体の劣化が早まり、交換頻度が増えるため、産業廃棄物としての廃液処理コストも上昇します。
SV-アルファは、クーラントタンク内のスラッジを効率的に分離・除去するために設計された装置です。タンク内の循環状態を改善し、微細なスラッジまで確実に吸引・分離することで、日常の運用に負担をかけずにタンク内を清浄に保つことができます。
効果としては、
運用面でも、SV-アルファは既存設備への導入が容易で、日常の手間をかけずにタンク内のクリーンな状態を保つことができます。結果として、設備トラブルの未然防止、品質安定、生産性向上、コスト削減など、現場に多くのメリットをもたらします。

『SV-アルファE』はスラッジ回収機能に特化したリーズナブルなモデルでありながら、ハイパワーのポンプで工作機械1台あたり数十分でスラッジの回収を行います。クーラント液を捨てずに再利用することで液の交換サイクルは2~3倍に延びるため、クーラント液のコストの見直しに最適です。また、機械を止めずにクーラント液の交換ができるため、作業が停滞する恐れもありません。オプションパーツの吸引フロートを組み合わせることで、液中スラッジだけでなく、液面の浮上スラッジも回収可能です。
SV-アルファシリーズは、実際にお客様がお持ちの工作機械で試していただけるデモ機をご用意しています。しかも無料。(※返送費用のみご負担いただいています)また関東エリアを中心に、出張デモにも対応しております。
SVアルファシリーズの代表例である「SV-アルファMM」では、クーラントタンクの浮上油とスラッジの双方を自動で回収することが可能です。ワゴン台車程度のサイズであり、移動も可能であるため、1台あればあらゆる工作機械へ使用することが可能です。これにより、上記のような問題を解決することができます。

SV-アルファに関するお問い合わせは和泉産業株式会社までお気軽にどうぞ