「浮上油の回収にかかる労力を減らしたい」
「自社に合った浮上油回収装置が知りたい」
このようにお考えの方は必見です。
今回の記事では浮上油回収装置の基礎情報や、選び方のポイントをご紹介していきます。
□浮上油回収油装置とは?
浮上油回収装置とは、名前通り浮上油を回収する装置です。
なお、ここでの浮上油とは、「施盤・フライス盤といった工作機器において、切削油として使用される水溶性クーラントの浮上油」を指します。
また、この装置は別名「オイルスキマー」とも呼ばれます。
では、なぜ浮上油の回収が必要なのでしょうか。
浮上油は、具体的には潤滑油や作動油があります。
これらの油は、以下の問題を引き起こします。
・クーラントの腐敗
・悪臭の原因
以上の問題を防止する観点から、浮上油回収装置が必要となります。
また、装置を使用すれば、切削する刃物の寿命を延ばすというメリットもあります。
油の回収方法は、主に2種類あります。
・ベルト式
・スクリュー式
現在は、ベルト式のものが用いられることが多いです。
□SV-アルファの浮上油回収機能やすごい点をご紹介!
SV-アルファは、浮上油の回収を含む様々な機能を有したクーラントクリーナーです。
電気を使用せず、スラッジや浮上油の回収を行えます。
浮上油の回収メカニズムは、以下の通りです。
まず、切削液を分離層内に注入します。
切削液をスラッジ回収ドラムに通してから分離層内に注入します。
これにより、大きなスラッジが流入して分離仮想内に沈殿することを防げます。
次に、切削液中の浮上油を分離します。
ここではまず、切削液中の油が比重差により液面に上昇してきます。
これら油分は分離層内の右側上部にたまっていきます。
一方で切削液は、分離層の左側にある排出口からタンクに戻ります。
最後に、浮上油を排出して液面の高さを調整します。
油がたまったら、バルブを開いて排出します。
液面調整管を手で回すことで、浮上油を排出するのに最適な液面高さにして終了です。
以上が回収メカニズムですが、ここからはこの機械のすごい点を2点紹介します。
1点目は、「スラッジ回収機能」です。
クーラント液を濾過してスラッジを回収するため、濾過後のクーラント液も、限度はありますが使用可能です。
ほかにも、以下のメリットが存在します。
・数十分で終わるので、作業時間が短縮可能
・スラッジに合わせたフィルターを導入することで、様々なタイプのスラッジに対応可能
・電気を使用せずに稼働するので、電気が原因の火災の発生の防止
2つ目のメリットは、浮上油の回収機能が高いことです。
SV-アルファは非常にシンプルな構造ですが、回収能力が高いです。
また、油がいっぱいにたまると自動停止するオプションもあり、あふれる心配もありません。
さらに、回収ボックスを透明なアクリル製にし、油の回収状況をごまかしません。
□浮上油回収装置の選び方とは?
浮上油回収装置を選ぶ際のポイントは、現場の数だけあります。
ただ、その分どの加工現場にも共通するポイントも存在します。
ここでは、重要視したいポイントを紹介していきます。
*対応範囲の広さ
まず着目したいのが「対応範囲の広さ」です。
使用しているクーラント液と、それに含まれる不純物は、作業現場によって違ってきます。
これら条件によっても、導入できる浮上油回収装置は左右されます。
そのため、これはあえて重視するポイントというより、選定時の前提条件といってもよいかもしれません。
*回収装置の種類
回収メカニズムによって、装置は「オイルスキマー式」、「フロート方式」、「遠心分離機」に分けられます。
回収装置の設置場所や、浮遊物の種類によってこれら装置の種類は決まってきます。
この点は意外と見落とされがちなポイントなので、ぜひ回収装置の種類と用途について確認しておきましょう。
*メーカーのサポート体制
メーカーのサポートは、導入前のものと導入後のものに分けられます。
導入前サポートには、「カスタマイズ・仕様の相談」、「デモ機の貸し出し」などがあります。
導入後のサポートには、「導入後保証」や「トラブル対応」などがあります。
これらサポートが充実しているメーカーだと、より安心できますね。
*浮上油回収装置のレンタルの可否
浮上油回収装置は、企業にとって大きな投資です。
しかし、導入後に企業に合わないものだと判明したら、大きな損失になってしまいます。
だからこそ、レンタルの可否が非常に重要になってきます。
使用して初めてわかることもあるでしょうから、レンタルの可否はぜひ確認しておきたいポイントです。
□まとめ
今回の記事では、浮上油回収装置の重要性や、その1つである「SV-アルファ」の回収メカニズム・メリット、浮上油回収装置の選び方について解説してきました。
浮上油の回収は不可欠でありながら、非常に大きな労力を要します。
この効率化をお考えの方は、ぜひ導入を検討してみてください。