工場の重機を使用しているとエンジン内部に溜まる汚れによってエンジンの焼き付きが生じる恐れがあります。
これはスラッジと呼ばれるもので、重機の使用で注意すべきものです。
このスラッジは厄介で、確実に対処することが求められます。
今回は、スラッジが生じる原因と、生じる弊害、有効な対策、SVアルファについて解説します。
□スラッジとは?その概要についてご紹介
エンジン内部に溜まった燃えカスをスラッジと言います。
一般的にスラッジは、オイルフィルターで濾過されます。
しかし、長期間エンジンオイルの交換を怠った場合はオイルフィルターが目詰まりを起こします。
エンジンは、目詰まりが生じてもエンジンオイルを供給できるようにバイパス機能が備わっています。
そのため、次第にスラッジもオイルフィルターを迂回しはじめます。
その結果、時間の経過にしたがって、エンジン内部にスラッジが蓄積されていきます。
潤滑不足や不完全燃焼につながり、燃費の低下によってエンジンの焼き付きの原因にもなるため、対処する必要があります。
では、どのような理由でスラッジが生じるのでしょうか。
まず1つ目の理由は、エンジンオイルの汚れです。
エンジンオイルには、エンジン内部に汚れが溜まらないようにする清浄作用があります。
使用のたびに汚れるのはこの清浄作用が働いているためです。
ただし、汚れを浄化する量には限界があります。
劣化したオイルをそのまま使用すると、スラッジが生じやすいです。
2つ目の理由は、エンジンの不完全燃焼です。
混合気の充填密度が十分でない場合や、エンジン内において比率が適切でない場合に生じます。
空気の取り込みが不十分であったり、燃焼温度が低くなるようなエンジンが低回転状態にあったりすると不完全燃焼が生じやすい状態となっています。
排気工程でススが生じて、ピストンリングの隙間からクランクケース内に侵入することでスラッジとなります。
□スラッジで生じる弊害とは?有効な対策ついても解説します!
スラッジが生じると主にエンジン部分に悪影響が及びます。
まず、そのエンジン不調について4つ解説します。
1つ目は、エンジン性能やエンジンオイルの低下です。
潤滑性、防錆性、冷却性などのエンジンオイルの機能が低下します。
それに伴い、エンジン性能が低下したり、エンジン寿命に影響が及びます。
燃費の悪化なども症状として顕著に現れるでしょう。
2つ目は、ピストンリングの膠着です。
ピストンリング溝とピストンリングの間にスラッジを噛み込むことで、ピストンリングは膠着する懸念があります。
3つ目は、バルブに隙間を生じて圧縮低につながることです。
バルブに噛み込んだ場合、バルブを閉じたつもりでも隙間が生じている可能性があります。
その場合、圧縮低下からエンジン出力が低下します。
4つ目は、潤滑経路をつまらせることです。
スラッジは水飴のようなゼリー状の粘りのある物質です。
そのため、潤滑経路を詰まらせます。
詰まりは、エンジン性能の低下やエンジン寿命を短くするなどの悪影響を及ぼすでしょう。
*生成後のスラッジを他の場所に移さないためには?
スラッジに早急に対応して、他の場所に移さないためにはエンジンオイルの交換が有効です。
不完全燃焼時に生じる煤は、エンジンオイルに滞留します。
通常はエンジンフィルターで濾過されます。
しかし、長期間フィルターの交換を失念していると、濾過ができずにエンジン各部に蓄積します。
エンジンオイルの定期交換を怠った場合は、エンジン内部にスラッジが溜まることを念頭において、対処するようにしてください。
□SVアルファについて紹介します!
最後に、当社がスラッジの回収で使用するSVアルファの特徴についてご紹介します。
回収機能としては、大きく7つあります。
1. タンク内の浮遊スラッジ、液中・沈殿しているスラッジを急速に回収できる
2. 水溶性クーラント液の場合は、回収したスラッジは30秒で急速に脱水できる
3. ワゴン台車程度の大きさでコンパクトで、かつキャスター付きであるため工作機械 の裏側にも簡単に移動できる
4. クーラント・処理液タンク内の1ミクロンサイズのスラッジの回収も可能
5. 微細スラッジや研磨粉も強力ポンプで吸引できる
6. 完全エア駆動であるため、火災の心配がない
7. 標準使用のストレートノズル型吸引や、付け替え式のフロート吸引ノズルもあるた
め、用途に応じてスラッジを回収できる
以上の大きな特徴があります。
自社の工場で使用する機材の整備を怠ると、さらなる費用がかさむことになります。
事前にメンテナンスをしておくことが大切ですね。
気になる方は、お気軽に当社にお問い合わせください。
□まとめ
今回は、スラッジが生じる原因と、生じる弊害、有効な対策、SVアルファについて解説しました。
スラッジは、エンジンオイルの汚れや不完全燃焼によって生じます。
そして、潤滑経路を詰まらせたり、ピストンリングを膠着させたりします。
スラッジが生じないためにも当社にメンテナンスに関してお問い合わせください。